欧米に比べてピルの普及率が低い日本

低用量ピルが避妊を目的として日本で認可されたのは1998年とつい最近のことです。
歴史が浅いということもあり、日本はピルの普及率が低く、アメリカやヨーロッパと比べてかなり普及が遅れていると言われています。
統計では、アメリカでは20%前後、ヨーロッパでは30~50%という普及率にもかかわらず、日本では1~3%程度というのが現状です。
なぜ日本ではなかなか普及しないのか、その理由はどこにあるのでしょうか。

まず、ピルについての正しい理解がされていない点があげられます。
日本では「ピルといえば避妊薬」、といった認識をされている方が多いのではないでしょうか。
ピルは経口避妊薬であり、もちろんそれは間違いではないのですが、実際は避妊薬としての効果以外に、生理痛やPMS(月経前症候群)の軽減といった生理の改善や、卵巣がんの罹患率を低下させるといった効果がたくさんあります。
あまり知られていませんが、避妊目的での使用より生理痛などの改善を目的に使用している場合のほうが多いのです。
しかし、そういった情報がなかなか浸透しないという現状があります。

また、副作用があるというデメリット面が強調され、敬遠されているということもあげられます。
実際にピルで副作用を感じる方もいますが、そういった副作用をおさえるために開発されたのが低用量ピルであり、ほとんどの女性は問題なく使用しています。
多くの女性が問題なく使える薬だからこそ、諸外国では高い普及率を誇っているのです。

ピルの、女性主体で行うことができる確実な避妊方法としての側面と、生理の改善や癌罹患率の低下といったメリットを正しく理解しし、自分にとってプラスになるものだと多くの女性が感じることができれば、今後日本でも普及率は高まっていくのではないでしょうか。
イメージや思いこみに惑わされることなく、正確な情報を正しく理解し行動に移していくことが大切です。

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